2015年9月26日土曜日

Rally Hokkaido 2015



人事を尽くして天命を待つ。

そんな言葉がぴったりだった今年のラリー北海道です。
前戦モントレーでのクラッシュから実質2週間しかない修理強化週間、いわゆる「ミラージュ祭り」を経て、なんとかラリー北海道のスタートラインに立つことが出来ました。

はからずもラリー中まで続く「ミラージュ祭り」。
レグ1の午前中のSS5、Pawsekamuyの前にパワステが無くなり、お昼のサービスで修復できたと思ったのもつかの間、午後のループの最初のSS7 Rikubetsu Longの1.9km地点、舗装から砂利道になったとたんに3速と4速が無くなりました。

石田雅之選手の86には午前中ですでにSS毎に”勝てない”と思わざるを得ないタイム差をつけられており、まだレグ1は半分。夜のサービスまでSSはあと66kmも残っている。しかも3速と4速をメインで使う陸別の林道です。どう考えても夜までにライバル達に天文学的な差をつけられてトップ争いから脱落するのは間違い無い。

車内にはああこんなところでもう万事休すか、という空気が漂いましたが、ここからがせきねんさんのしぶといところ。「1、2、5速で出来る限りがんばって、タイムロスを最小限にとどめて夜のサービスに帰る」と、合計52.24kmもあるSS8YamWakkaとSS9Kunneywaを、中速コーナーまで5速で走りきり、そこまでで2位天野選手と38秒差、なんとか3位に踏みとどまりました。「棚の下にしぶとく居座ってぼた餅を待つ作戦」です。「3」のコーナーまで5速で走りきるとはお見事。

次のSS10Pawsekamuyを終わってみると、なんと天野選手がスローダウンで、差は6.1秒に。そして約100kmの移動区間を経て、レグ1最終のSS11Satsunai River前のリグループには、圧倒的なタイムで独走していた石田選手が帰ってこなかった。驚きです。レグ1を終わって天野選手と8秒ちょっと差の2位。

サービスに戻れば、「いつもは持ってこないけど、今回は出る間際に組んで持って来た」スペアミッションと歴戦のメカニックが待っています。交換作業は少々時間を残して無事終わり、レグ2での逆転を誓って帰路につきました。

翌デイ2。天野選手は暫定仕様でペースを上げられず最初のSS12で逆転、その後も車をいたわりつつ、攻めるところは攻め、抑えるところはしっかり抑える大人の走りで危なげなくトップを守り、優勝でしめくくることができました。

終わってみれば、全体を通してせきねんさんの強さが光ったラリーだったように思います。最近の全日本ラリーはどこもSSのトータル距離が70kmくらいしかないので、最初から最後までスプリントのように攻め続けないと少々のタイム差を取り戻すのもままならないけど、200km近い距離があり、しかも全力で攻め続けていたら車がもたなかったり(ミラージュも含め、特に小さい車)、今回のように道のリスクが高いような場合、攻めどころを見極めるのがカギになってくるように思う。そういうところの出し入れが上手だなあと横に乗っていて思いました。

以下、ネタ集で。


本番前は素晴らしいお天気だったんですよ。レキ日(木曜日)の朝、NupriPakeから望む阿寒の山々。


それが、本番となるとどうしてこうなるか。全日本ラリー名物「雨の本番」であります。アメダスによればこの日の陸別の降水量は50.5mm、最高気温14.4℃。前戦、モントレーの日曜日が51.0mm、14.9℃(田代)。次は晴れがいいなあ・・・


今回は、クラウドファンディングでたくさんの方にサポートしていただいての出場になりました。目標を大きく上回るサポート、ありがとうございました!そして、Yoda Rallying 依田さん、ステッカー製作&施工ありがとうございました。現場でお会いできず残念。


ラリーショーにて。
札幌のガレージでミラージュ祭りの傍ら、けーこさんと私の夜なべ仕事で「優勝祈願 67」のキットカットを用意しました。これ、効いたのか!?


同じくラリーショーにて。
周辺にいた女子コドラ全員集合。JN5クラスは前から7台のうち5台が女子コドラ、女子率高いです。

 
ラリー明けの月曜(祝日)は中札内村の車両展示にやってきました。こうやって地元で地道にラリーを知ってもらう取り組み、良いですね。道の駅なかさつないでアイスも堪能。

(c)Yana Usynina
表彰式。天野選手が今回2位に入ったことで、ポイント差はあまり詰まっていませんが、とりあえずまだチャンピオンのチャンスがあるので、次戦も出場予定です。第9戦(最終戦)のエントリーは第8戦の前に締め切られてしまうので、結局今年あと全部出ることになるのかな?いろいろ厳しいですが、なんとかがんばりたいです。

ということで、次はM.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ、10月16-18日、飛騨高山で開催です。

では。

2015年9月21日月曜日

ラリー北海道 デイ2

昨日とはうって変わって十勝晴れのデイ2。今日は車のトラブルを直しきれなかった天野選手を最初のSSでかわし、あとはせきねんさん得意の「絶対壊さず、かつ、追いつかれもしない運転」でガッチリ優勝しました!
グラベル3連勝です。
皆様、応援ありがとうございました!

2015年9月20日日曜日

ラリー北海道 デイ1

大波乱のデイ1、終わってみれば十分にトップを狙えるクラス2位でフィニッシュしました。
今日のちょうど半分くらいのSS7、陸別ロングの舗装からグラベル(未舗装路)に入った途端に3速と4速が無くなり、デイの半分を1、2、5速で走るハメに。そんな状況で、どうなることかと思いましたが、がんばりましたよ。
夜のサービスでトランスミッションをまるごと交換していただいたので、明日追い上げます!寝ます。

2015年9月19日土曜日

ラリー北海道 いよいよスタート

昨日は一日中レキ、今日は午前中はレキ、それからラリーショーやセレモニアルスタートがあり、札内川の河川敷を走るSS1を走りました。ただいま3番手です。明日また早いのでとりあえず順調の報告だけします。
…アップロードする前に朝になりました。デイ1、がんばります。

たくさんの皆様の応援、ありがとうございました!

2015年9月2日水曜日

モントレー in 嬬恋 2015

既報のとおりSS3大前須坂下りで、ギャラリーの目の前でガードレールに挟まってリタイア。林道脇にいた300人くらいに「非常にラリーらしい瞬間」をプレゼントしてしまったような気がします。


挟まった瞬間の様子はこちらをごらんください(2:15くらいから)



せきねんさんが前回クラッシュでリタイアしたのがいつだったのか、ずっと記憶を遡ってみると、1998年にヴィヴィオで出た北海道地方選手権、芦別夫婦滝下りのSSで落ちて以来ではないか?という結論になりました(この時コドラはクスコレーシングの加勢選手)。その5年後くらいには「完走率は高いけど、ある意味守りに入ってクラッシュも出来ないドライバーになってしまったのではないか?」とせきねんさん自ら語っていたこともあったような気がしますが、どうやらそうではなかったようです。

ラリー北海道に向けて日数が無い中で、直して準備して出るのはなかなか大変ですが、ラリー北海道までに絶対直す!!とのことなので、できることから準備を進めて行きたい思います。本日発売のプレイドライブ誌(本屋には売っていない雑誌ですが、ココで買えます)では前のほうに特集記事も載っているらしいので、その期待に応えられるよう、陰ながらがんばりたい。

さらに、こちら。
私からもぜひよろしくお願いいたします。

三菱ミラージュ&関根正人、全日本ラリーチャンピオンへ最後のチャレンジ!


以下、旅日記など。

 
天候、雨。デイ1は雨の止む時間もありましたが、デイ2は終始雨。
アメフラシここにあり、と見せつけられているかのような雨模様でした。しかし、この雨のおかげで、舗装マイスター達とそこそこ勝負になるようにも見えたんですが。

写真は日曜日に開催された「オートテスト」という新しい競技の様子。はるか昔に自動車部でやった「フィギュア」競技というややこしい車庫入れの連続のようなヤツのたいぶ簡単バージョンという印象です。


物販コーナーも足元は水溜り。隣でイベントをやっていたこともあり、観客はまばらでした。こんな予定ではなかったので長靴は持参せず。びしょぬれです。


デイ2のせきねんさんはアラモのメカニックに早変わり。朝の20分サービスでの大活躍の様子。


私は日がな一日水遊び、に見えるかもしれませんが、稀少なクラシックカーの上にテントが倒壊すると大変なので、溜まり続ける水を除けているつもりです。一応。


さてさて。
だんだん涼しくなっていくこれから2週間、美味しい秋の恵みをいただいて気合入れていきましょう。
では、また。